簡単なラグビー観戦の手引き ーその2 コンタクト編ー
ラグビーの醍醐味の一つはコンタクトプレー(接触プレー)にあるだろう。他のスポーツではプレーヤー同士の接触はある程度認められているが、ラグビーでは接触プレーが前提である。
- タックル
- 相手の突進を身を持って止めることをタックルという。ディフェンス側のチームはボールを持っている相手に限りタックルしてもよい。ボールを持っていない相手にタックルすることは反則である。また肩より上にタックルに行ったり、首に手をかけたりする危険なタックルも反則となる。タックルされて倒れた場合はボールから手を離さないといけない。ボールを持ったままの場合はノット・リリース・ザ・ボールという反則になる。いずれの反則もペナルティキックが与えられる。
- 密集(モール・ラック)
- タックルされてプレーヤーが倒されたり止められたりして、そこへ敵味方のフォワードがやってきてボールの争奪戦を行うがこれを密集と呼ぶ。密集にはモール、ラックの2種類がある。モール・ラックが分かるとかなりラグビーが面白くなると思う。
- モール
- プレーヤーが立ってボールを持っている状態で敵味方が1対2(もしくは2対1)以上の状態になるとモールと呼ぶ。モールになると双方の最後尾の脚がオフサイドラインとなる。モールができている状態で横からモールに入ってはいけない。モールを故意に崩してもいけない。これらの反則は相手側にPKが与えられる。モールの中からボールが出てこない(ボールデッド)場合は一旦プレーが止まり、ボールを持ってなかった方のスクラムで再開する。
- ラック
- ボールが地面にあるときボールの上で敵味方が1対1以上の状態になるとラックと呼ぶ。(タックルされて倒れているプレーヤーは数えない) ラックになるとモール同様双方の最後尾の脚がオフサイドラインとなる。モールと違うのはラックの場合、ラックのボールは手で扱ってはダメで脚を使ったりラックを押しこんでボールを出す必要がある。またラックのボールに覆いかぶさってはいけない。手を使ったり覆いかぶさると反則となる。
セットプレーから展開*1してどこかで密集ができて、また展開して...ということを繰り返してトライを取るのがラグビーという競技である。何度も密集を作っていくとそこに巻き込まれるプレーヤーが増えディフェンスが足りなくなるし、攻め込まれるとどうしても反則してしまうのでペナルティキックを与えてしまう。なので如何に早く密集を作って展開し、また相手より早く集まって密集を作るということが非常に重要になるのである。
*1:バックスがボールをパスでつないでいくことを展開すると言う