My Generation (自転車と本、あるいは音楽)

自転車での走行記録とか好きな本や音楽などをメインにお届けします

book

2010年回顧 <book編>

映画、音楽につづいては本ですが、新作の単行本を出てすぐ読むというケースはほとんどなく2010年回顧なんてできないので、昨年読んでよかった本の中でまだ紹介してないものをいくつか蔵出ししようかと思います。■「夏への扉」:ロバート・A・ハインライン ロ…

「三千枚の金貨」宮本輝

宮本輝というと普通は芥川賞受賞作の「蛍川」とか「ドナウの旅人」辺りから入るのでしょうけど、わたしは馬好きなだけに「優駿」から入りました。これが失礼ながら期待以上に良くて非常に感銘を受けて以来、ポツポツと長編を読んでいます。今まで10編くら…

「小林・益川理論の証明」立花隆

先日、鈴木章氏と根岸英一氏がノーベル化学賞を受賞された。大変喜ばしいことである。ノーベル賞にちなみ、わたしがご紹介するこの本は、2年前にノーベル物理学賞を受賞された小林誠先生*1と益川敏英先生が1973年に発表された「小林・益川理論」につい…

「百寺巡礼」奈良編 五木寛之

ロードバイクであちこち回るようになって、京都や奈良の神社・仏閣を訪れるようになった。それまでは神社・仏閣というと必要がないと行かなくて、観光で訪れたというとここ20年でわずかに銀閣寺、清水寺、東大寺くらいのものであった。ロードバイクに乗るよ…

古本巡り

事務所のそばに古本を売っている本屋があって、ここでは文庫本は300円均一、単行本は新古書(出版されてから1年くらいのもの)は半額で、それより古いものは900円均一で売っているので昼休みに覗いてはつい買ってしまう。特に単行本のコーナーは小説だろう…

「南海ホークスがあったころ」野球ファンとパ・リーグの文化史

単行本で出たときに気になっていた本が文庫化されたので早速読んでみた。南海ホークスがあったころ---野球ファンとパ・リーグの文化史 (河出文庫 な 26-1)作者: 永井良和,橋爪紳也出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2010/05/01メディア: 文庫購入: 3人 …

『グリコ・森永事件「最終報告」 真犯人』

グリコ・森永事件「最終報告」 真犯人 (朝日文庫)作者: 森下香枝出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2010/06/04メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 39回この商品を含むブログ (5件) を見るグリコ・森永事件を扱ったノンフィクション。類書として「闇に消…

今週のお題 「2010年夏の課題図書」

夏の課題図書ですか、、、たくさんあり過ぎて選べません。だってここだけの話、買っただけで未読の本が山のようにあるんです。ちゃんと数えたことないけど50冊は下らないような気がします。 手をつけないといけないなと思っているのは、トマス・ピンチョンの…

初めての村上春樹

『1Q84』の大ヒットによって脚光を浴びている村上春樹ですが、いきなりあんな大作読めないからもう少し軽いものがいいけど何がいいの?っていう人も多いのではないでしょうか?そんな人にお送りする(笑)ガイドです。 大まかな作品の特徴として下記が挙げら…

雑誌『考える人』8月号 −村上春樹ロングインタビュー−

とある避暑地で3日間に及んだインタビューが掲載されているが量が凄い。ちょっとした中篇小説くらいのボリュームがある。内容も濃い。『ねじまき鳥クロニクル』より前の話は『村上春樹、河合隼男に会いに行く』にも出てきているけど、以降の話はあまり語ら…

『橋の科学』

先日、東京出張時の新幹線待ち時間に新大阪駅構内の本屋に平積みしてあったを見かけ、面白そうなので買ってみた。図解・橋の科学―なぜその形なのか?どう架けるのか? (ブルーバックス)作者: 田中輝彦,渡邊英一,土木学会関西支部出版社/メーカー: 講談社発売日…

竜馬がゆく

言わずと知れた司馬遼太郎の代表作。『龍馬伝』を見てたら久々に読みたくなって、高校時代に買ったはずの文庫を探したけど、どうも数回に亘る引越しのドサクサで紛失してしまったようで買い直してしまった。豪放で快活なイメージの竜馬はこの作品で打ち立て…

レディジョーカー

高村作品を読むのは「マークスの山」についで2作目。「マークスの山」もそうだが、心理描写が念入りにすぎる嫌いがあり、肌に合わない人がいるかもしれない(実を言うとわたしもあまり馴染めない)。会話より地の文のほうが多いし。あとこの作品、純然たる…

『1Q84』 book3

「1Q84」book3読破。book3を読む前にbook1,2も読み返したので、結構時間がかかった。(3冊あわせて1,600頁超)まずは率直な感想として、book3が出てよかったと思う。もちろん全部の謎がクリアになっている訳ではないけれど、book2読了時に感じた放りだされ…