My Generation (自転車と本、あるいは音楽)

自転車での走行記録とか好きな本や音楽などをメインにお届けします

Crazy Heart

主演のジェフ・ブリッジスが本作でアカデミー主演男優賞を受賞したというので見に行ってみた。
公式サイトはここ

ジェフ・ブリッジス演じる落ちぶれたカントリー・シンガー”バッド・ブレイク”が田舎町の記者でシングルマザーのジーンと知り合って、再生していくというストーリーである。「人生に疲れた人への応援歌」みたいなコピーもあってそこそこに期待したのだけど...
何か消化不良なんですね。映画に流れるカントリーミュージック*1は心地よいけど、量的に物足りない感じ。もう少し聴かせて欲しかった。*2アルコール依存症のバッド・ブレイクはあることをきっかけに依存症から抜け出すんだけど、これが実にあっさりしていてあまり七転八倒しない。本業のシンガー稼業のほうも元々才能豊かであるだけに、すんなり立ち直ってしまう。この辺りは監督の意図なのか随分とあっさりした描写なのだが、もう少し濃い目でないとちょっとリアリティに欠けると思った。この辺は好みの分かれるところとは思うが。*3
でも、主演のジェフ・ブリッジスの演技は流石というべきだろう。女や酒が大好きで自堕落なんだけど、落ちぶれたとはいえ少しはプライドも覗かせたり、なんだかんだ言って唄うことについては真摯だったりするシンガーの葛藤を巧く表現している。田舎まわりのカントリー・シンガーってこんな感じかもねと思わせる説得力がある。数は少ないけど脇役もいい。特にバー・オーナーのロバート・デュバルがいい味出してる。いい映画なんだけど、ちょっと物足りない点もあって、☆三つ半というところか。

*1:米国で一番人気のある音楽のジャンルはカントリーなんだそうである

*2:サントラは聴いてみたい。

*3:実際レビューを見ても評価がわかれるところみたい