「三千枚の金貨」宮本輝
宮本輝というと普通は芥川賞受賞作の「蛍川」とか「ドナウの旅人」辺りから入るのでしょうけど、わたしは馬好きなだけに「優駿」から入りました。これが失礼ながら期待以上に良くて非常に感銘を受けて以来、ポツポツと長編を読んでいます。今まで10編くらい長編を読みましたが、どれもよかったです。いつも思うのですが、宮本文学の登場人物はごく普通の市民が多いのですが、市井の人々が織り成す生活に宿る力強さとでも言えばいいのでしょうか?上手く言えないけどそういうものからパワーをもらってるような気がします。
もう一つ宮本文学の特徴としては「旅」ですね、主人公はいろんな理由で旅に出たりあるいは外国にショートステイしたりして様々に思いを巡らすのですが、自分も行きたくなってきます。
- 作者: 宮本輝
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2010/07/17
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読後感ですが、過去の宮本作品に比べるとちょっと軽めかなという気はしました。でも宮本文学のエッセンスはきっちり詰まってますし、前向きな気持ちになれますね。