My Generation (自転車と本、あるいは音楽)

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残業代ゼロ法案

残業代ゼロ法案についてあちこちで取り上げられて、いろいろな話が聞こえてくる。

残業代がゼロになると長時間労働の意味がなくなるので、社員は早く帰るようになるだろうとか、会社から見ると残業代を支払わなくてもいいならもっと働かないといけなくなるだろうとか、いろんな意見があるようだ。

 

私は現在裁量労働制が適用されているので残業代は出ない身分だ。自分の制度適用前後で比較すると適用後のほうが労働時間は増えている。残業することにコストがかからなくなると、労使ともにあまり意識がいかなくなってしまうと思う。労働者からすると目の前にやらないといけない仕事があればそれをこなすべく残業するし、会社もコストという形で見えないとチェックも形だけになりがちだ。うちの例では以前は残業80時間あたりに線があり、ヒラも管理職もそこを意識していたが、適用後はあまり意識しなくなっている。

裁量労働制成果主義とセットで一定の成果をあげれば能力の高い人は労働時間は短くなるというような説明がよくされているが、実際にそのような人は稀なのではないか?だいたいのケースで成果目標というのは簡単に達成できるところにはおかれたりしないし、企業というのは8時間かかっていたことが6時間で達成されたなら、あとの2時間を解放してはくれなくて更なる業績向上のためにその2時間を費やせと言ってくるものだ。ただし、それで結果が出て企業業績も好調なら収入は増えるかもしれない。
うちの社を見ても高能力で短時間勤務者という人はいなくて、能力の高い人は単に仕事量が多いだけで、労働時間については皆押しなべて多いという図式になっている。

労働時間の上限がしっかり定義されないとほとんどの企業で長時間勤務が増えてしまうのではないかと思う。