My Generation (自転車と本、あるいは音楽)

自転車での走行記録とか好きな本や音楽などをメインにお届けします

ラグビー PNC杯2015 総括

今年もラグビーのパシフィック・ネーションズ・カップ(以下PNC杯)が開催され日本代表は計4試合を戦った。今年は9月からいよいよワールドカップが英国で開催されるため、前哨戦という意味合いが強かったが、その辺も含めて総括しておきたい。

第1戦 カナダ戦 20 - 6

カナダ戦は20 - 6で勝利。J-Sportsでも中継されなかったため、あまりコメントできないのだが、ノートライに抑えた点は評価できるし、幸先のよい勝利だったということは言えるだろう。

第2戦 アメリカ戦 18 - 23

2戦目の米国戦は5点差で負けてしまった。アメリカは9月の本戦でも同じ予選プールに入っていることもあり、エディ・ジョーンズHCが「手の内は見せない」と語っていて、事実メンバーも、田中、堀江、五郎丸、リーチ・マイケルらの主力を外して臨んだため評価の難しいゲームだが、W杯を盛り上げるという意味では寂しい結果となってしまった。前半リードされるも終了間際にトライを決め逆転、後半もスクラムで圧力をかけ 18 - 9とリードしたところまではよかったが、その後反則で3本PGを決められ同点とされ、ゴール付近のラインアウトをモールで押し込まれて逆転されてしまった。終了間際、攻め立てたがトライを取り切れなかった。


USA v Japan - PNC Tries and Highlights - YouTube

前半終了間際、自陣からのアタックでSO立川のループから、FB藤田のライン参加で大きくゲイン、最後はウイングの山田がトライしたシーンはなかなかよかった。

ここんとこアメリカ戦は負けてなかったので主力温存でも勝てると思ってたけど、そう甘くはなかったようだ。本戦では負ける訳にはいかないので気を引き締めてもらいたい。

第3戦 フィジー戦 22 - 27

3戦目のフィジー戦はエディ・ジョーンズHCの「ベストメンバーで臨む」との言葉通り、田中、堀江、五郎丸、リーチ・マイケル、ツイらの主力を投入もまたも5点差で敗れてしまう。


Japan vs. Fiji — PNC 2015 — Highlights - YouTube

前半は相手の反則が多くPGを三本決めて 9 -0とリードしたが、ミスからトライを3本献上してしまう。わずか8分の間に21点も取られてしまった。前半の終了間際に相手ゴール前に襲いかかるがトライは取り切れず、9 - 24で折り返し。後半はゴール前スクラムを押し込み逆サイドに展開しNo.8ツイから藤田とつないでトライし14 - 24、PGを1本ずつ取り合い 17 - 27。シンビンで相手FWが減ったところをFWで押し込み 22 - 27。ラスト5分間も相手ゴール前で攻め続けたが、トライを取り切れずノーサイドとなった。

この日は相手のキックに対するキック処理がよくなかったのと、バックスのハンドリングがもう一つだった。アメリカ戦では決まったループプレイがこの日は決まらない。結果、ミスからトライを献上してしまった。終了間際もトライが取れそうで取れなかった。この辺りは修正点だろう。 W杯のキャンペーンという意味で連敗は痛いが、フィジーと互角に戦えた点は収穫と言っていいだろう。

第4戦 トンガ戦 20 - 31

1勝2敗の日本に対し、トンガはフィジーに負け、米国とカナダに勝ち2勝1敗。本戦で同じプールのサモアとよく似たチームで予行演習としては申し分のない相手。ここは気持よく勝っておきたかったが、残念ながら敗れ3連敗。そしてトンガ戦の負けが一番痛かったと思う。

前回のW杯で負けた時と同様、終始パワーのある相手に押され気味。リードする局面もあったけれど、すぐに逆転されてしまうなど流れが悪かった。特にラインアウトが良くなくここは課題。

本戦まで残り一ヶ月と少し。どこまで修正できるかが鍵。

この後W杯本戦までは、国内で世界選抜と1試合、ウルグアイ代表と2試合、直前に海外でジョージアと1試合の4試合を残すのみ。残り少ない時間でどこまでチーム力を高められるかが課題。今回のPNC杯はどのチームに取ってもW杯に向けての調整の場となっており、ここが最終目標ではないため敗戦をあまり気に病む必要はないのかもしれない。アメリカ戦の負けはメンバーを落としたということもあるし、ある程度割り切れる部分はあるが、フィジーとトンガには勝っておきたかった。フィジー、トンガとも接戦だったし(トンガには劣勢だったが)、似たタイプのチームであるサモアとも接戦できる地力はあるだろう。そこは前回W杯からの底上げが出来ている点だと思う。しかし、勝ち切れなかったのもまた事実で本戦でも勝てないのではという不安が頭をよぎる。あと一ヶ月と少し、悔いのないようにしっかり準備をしてもらいたい。

この4年間、エディージャパンは今までのどの代表よりも厳しく練習し準備してきたと思う。その努力がよい結果をもたらすと信じたい。