鎌倉殿の13人
何年か振りに大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を観ている。
鎌倉幕府樹立後の話がメインということで何か地味だなと思いつつも、三谷幸喜作品ということもあり何話か観たところこれが結構面白くて毎週観ている。お得意のコメディ要素はしっかり抑えつつ、シリアスな部分もきっちり盛り込んであって飽きさせない。さすが大河ドラマ、キャスティングも豪華で、特に小池栄子の北条政子はハマってると思う。青木崇高の木曽義仲もいいですね。なんで長澤まさみが語りなのかはよくわからなくて違和感があったけど、毎週観てると馴染んでくるもんですね。
三谷幸喜作品では映画「清須会議」も面白かった。大河では頼朝を演じる大泉洋が秀吉を演じているが、名古屋弁がネイティブっぽくて意外だった。
タイトルに会議とあるだけに戦闘のシーンとかは全くない。歴史モノとしては珍しい部類に入るだろう。「鎌倉殿の13人」も合戦のシーンはあまりなくてちょっと物足りないのだが、その分人間ドラマに重きを置いてるということだろう。
関連本もたくさん出てるけど、「鎌倉殿と13人の合議制 」を読んでみた。頼朝と坂東武者との関係や中央(京)に対する関東の位置づけとか、13人の出自などわかりやすく記載されていて読みやすい。源氏は身内でガンガン争うのですね。義仲と頼朝は従兄弟だし、そもそも頼朝の父、義朝と義仲の父、義賢も兄弟でありながら争ってる。 ドラマにも出てくる武田信義(信玄の祖先)も先祖は同じ頼義になるが(かなり遠いが)、どちらが源氏の棟梁かということを競っている。後の太平記の時代には足利尊氏と新田義貞が争うけど、二人の祖先は源義家の四男、義国である。このあたりは平氏とは違っていて興味深い。
13人の出自を見ると源氏はほとんどおらず平氏の子孫が多くて(千葉、上総、三浦、梶原など)意外なのだが、中央を牛耳っていた平氏とは遠く一族意識とかはなかったということなのだろう。
ドラマではちょうど源平の戦いが終わりつつあるが、今後の展開が楽しみである。