My Generation (自転車と本、あるいは音楽)

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池上夏樹 「ハワイイ紀行」

最近、ハワイのキラウエア火山が噴火して大変なことになってます。日本でも鹿児島では新燃岳が噴火したり、数年前ですが御嶽山が噴火したりしてますし、こないだも南米で火山が噴火してて世界的に火山活動って活発になってるのかもしれません。

で、キラウエア火山の噴火がきっかけでこの本を再読してます。

ハワイイ紀行 完全版 (新潮文庫)

ハワイイ紀行 完全版 (新潮文庫)

この本はハワイについて地理、民族、歴史、文化と一通りのことを書いてあります。まずハワイの先住民はハワイよりは「ハワイイ」に近いアクセントで自分の島を呼ぶそうです。なのでこの本も「ハワイイ紀行」となってます。

最初は地理的なところからスタートしてます。改めて地図を見るとハワイってどこの大陸からも遠くて孤立してるんですよね。最も近い米国カリフォルニアからでも3900kmくらい離れてます。東京やシドニーからだとそれ以上離れてますが、ここには5世紀には既に人が渡った形跡があるらしく、ちょっと信じがたいです。一体どうやって渡ったんだろう?

そして、ハワイ諸島はプレート・テクトニクス理論を実証してるんだそうです。日本では地震が多いのでプレートという言葉くらいは耳にしたころがあると思います。この理論では地殻はサッカーボールみたいな感じでいくつかのプレートが合わさっていると。で、このプレートは動いていて、一方から出てきてもう一方へ吸い込まれるように動いてるのだと。実際にハワイが載ってるプレートは年に8.9cmくらい北西に動いてるそうです。キラウエア火山の下にホットスポットと呼ばれる場所があり、これはプレートの下にあってここからじゃんじゃんマグマが湧き出してくるんですが、これが地上に出て固まってプレートに載って少しずつ北西に動いていって、現在のハワイ諸島を形成してるんだそうで、それぞれの島の岩の年齢を測るとこのプレート・テクトニクス理論とピッタリ合うんだそうです。これもまた凄い話です。

日本もハワイと同じく島国な訳ですが、ハワイにも黒船と同様に英国からキャプテン・クックがやってきてます。紆余曲折がありながらも最終的にハワイは米国の一部となってしまいました。もちろん最初に諸島を統一したカメハメハ大王の子孫は王国を存続させようと頑張ったのですが、(例えば日本からの移民を増やすなど。天皇家と政略結婚の申し出もあったそうです)結局米国に屈してしまいました。 日本は維新の時には欧米の属国にならずにすんだけど、それは色々と幸運だったんだろうなという気がします。

とかいいつつ私はまだハワイには行ったことないんで、いつか行かねばと決意を新たにした次第です。